バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

自己紹介Part7 〜大学編・前編

f:id:vagrantbartender:20200330045603j:plain

 

自己紹介Part1 生い立ち&幼少期 - バーとお酒の入門講座

自己紹介Part2 〜小学校編・前半〜 - バーとお酒の入門講座

自己紹介Part3〜小学校編・後半 - バーとお酒の入門講座

自己紹介Part4〜中学校編 - バーとお酒の入門講座

自己紹介Part5 〜高校編 - バーとお酒の入門講座

自己紹介Part6〜浪人編 - バーとお酒の入門講座

 浪人時代に一念発起、それまでの延長になりそうな人生に自ら転機をもたらしたく東京の大学を受験、第一志望ではなかったものの第二志望の大学に滑り込み、家賃42000円のアパートという新天地での活動をスタートさせた私。

 

 いきなり風邪ひいた。

 

 引っ越した家の近くにコンビニと郵便局は徒歩1分であるけれど、ドラッグストア的なものはどこかわからない…むやみに歩き回る気力もなく、誰も頼ることができないのでひたすら寝てた。引っ越し早々、一人暮らしの洗礼を浴びたのだった。

 

 とはいえ1日寝てたら出歩けるくらいまで回復。とにもかくにもまずやったことは周辺探索をしながらのバイト探し。試算によると月12〜13万は稼がないとやっていけないようだった。10万でギリギリだったか。なのでそれなりに稼げる職場でなければならない。時給の安いコンビニ、却下。時給は高いが時間数が稼げず環境も安定しない家庭教師、却下。居酒屋…深夜働くのはどうなんだろう…授業に支障をきたすのかどうか、今の段階ではわからない…保留。

 結局、決めたのは近所のパチンコ店だった。パチンコ自体にはまるで興味なかったが、とにかく時給がよくて稼げる見込みがあり、さらにはまかないも出るというのは魅力的だった。自分の志向性は無視でとにかく生活を安定させることを優先しての決定だった。4月5日の入学式の後に面接をし、主に17時〜24時の遅番、授業のない日は10時〜17時の早番も含め週5日程度、授業開始を待たずに働くことになった。

 

 一方大学はというと、久しぶりの共学の空間(入学した学部は男女比1:1)に若干戸惑ったが、在学4年間ずっとつるむことになる友人達も見つかり、よいスタートを切ることができたように思う。また高校時代には目立たない存在となってしまった私だが、やはり高校はキャラが濃い人間が多かったというだけで、大学での私はそれなりにキャラの立った人間と見做されていたようだった。
 ※こう言ってはなんだが、良く言えば真面目、悪く言えば地味なキャラが多い大学でもある…特に早慶上智を選ばずわざわざこんな知名度が低く都心からも離れた所を選ぶ人の集まるうちの学部は。

 そして何と言っても覚えたのはお酒である。各団体の新歓コンパで飲みを通じて同期や先輩方と交流を図り、一目おかれるようになることができた。
 今でこそプロの視点からの発言になってしまうが、やはりお酒は人と人とのコミュニケーションの潤滑油になるし、なんといってもその人がどういう人間であるのかがわかりやすくなる。当時からそれをなんとなくでも認識していたように思う。特に新入生同士の交流の手助けをしてくれた新歓委員会の先輩方からは気に入られたようで、それは後の大学生活に大きな影響を及ぼす事となった。

 

 一年次は年間を通じて授業、バイト、合間に仲良し男子4人組で遊び、がメインだった。同期の女子は仙台のマック時代に世話になった女性陣に比べて非常に大人しく、取っ付きづらい印象が強く、さほど仲良くならなかった。

 そんな中の新入生気分も無くなってきた6月以降は難しい時期だったように記憶している。やはり小遣い稼ぎでない、翌月の生活がかかったアルバイトをしながら大学に通うというのは、それ自体は出来ているけれども相応に大変な訳で、そんな自分の気持ちなど誰も理解はしてくれない。大学の友人もバイトをしなくても良いくらいには仕送りをもらっているし、それを妬ましく思うことはなくても、バイトの多さゆえに足並みを揃えることが出来ずにやきもきしたりした。バイト先はパチンコ店ということもあって、こういっては何だが、大学での勉強に重きを置く人は少なかった。少なくともその当時は自分は特殊な立場で、しかしそれはあくまでも自分で選んだものである。だから誰からも理解されなくても仕方がない。そんなふうにして少し斜に構えた態度で、不貞腐れているようにしていたこともあったと思う。

 

 余談だが、ファイナルファンタジー8のアーヴァインの
「ほら、よく言うだろ~?
人生には無限の可能性があるってさ~。
僕はそんなの信じてないんだ。
いつだって選べる道は少なかった。時には道は1本しかなかった。
その、少なかった可能性の中から自分で選んだ結果が僕をここまで連れてきた。だからこそ僕はその選んだ道を……選ばなくちゃならなかった道を大切にしたい」

 

 という台詞と、その年の7月に発売されたファイナルファンタジー10の

 

「あきらめが・・・覚悟に変わったような気がした」
という台詞には大いに助けられたと思う。


 ちなみに当時はそんな感じでゲームに学ぶことが多く、また昔から好きだったこともあって、卒業後はゲームクリエイターになりたいと思っていた。以前より書いているように数学が絶望的に苦手だったため文系でも雇って貰えそうな、シナリオやプランナーのようなポジションがある会社を志望したが、その数はとても少なかった。この話は大学編・後半で。ただこの頃からゲーム制作やプログラミングの専門学校のダブルスクールなどが出来たらいいけど、夢のまた夢だなと思いながらの大学生活ではあった。

 

 大学入学したての人間がする事の上位に挙げられる事と言えば普通自動車免許の取得と思われる(今の子達ってどうなんだろ?)が、私は1年次には自動車の免許は取らなかった。都心部に住んでいたわけではないので車の需要はそれなりにあるが、そもそも車を買って駐車場代を払い、車検等の維持費の捻出するという想像はできなかった。そこまでの需要ではない。
 しかしその一方で、車の免許を取らないのであれば普通二輪の免許を取りたいと思うようになった。今から考えれば車に匹敵する贅沢品だが、維持費や免許取得費用はやはりこちらが安かったし、現役合格したため一年先に上京、私の上京を大いに煽ってくれた友人がバイクに乗っているのをみて羨ましかったのだ。夏休みの後半あたりから、「授業、バイト、合間に仲良し男子4人組で遊び」に加えてバイクの教習所通いも生活の一部に繰り込まれ、確か10月くらいには免許を取得、11月には中古で400ccのバイクを購入。

 原付でない二輪自動車を所有しているのはやはり少数派なので、これ以降しばらくの間はそれが私のアイデンティティのひとつになったし、バイクはその後、特に私の20代にとって非常に重要なポジションを占めることになった。

 

 ようやく大学のお勉強の話。
 二年から希望に応じて学科・専攻が分かれるのだが、有名教授である宮台真司と江原由美子が籍を置く社会学科となぜか女子に人気の心理学科は定員オーバーが常なので選抜が行われる。そのため、一年次の勉強は教養科目の単位取得と希望学科への選抜を睨んだものとなる。私はというとなんとなく難しい所のほうが良いのかしらと心理学科志望ということにしたが、ゲームクリエイターに必要なのは広範な雑学であると思っていたのでそこまでのこだわりはなかった。私の学部には上記二つの人気学科以外にも哲学、史学、文学(日英中独仏)、教育学、社会福祉学の各科があり、教育学と社会福祉学以外ならなんでもいいと本当に思っていた。心理学科は一年次の成績の平均評定で選抜されるのだが、そんな調子だったのでやはり落ちた。
 心理学科でなければ何のために大学に来たのか、という感じでは全くなかったからショックではなかったが、何かに落ちるというのはもちろんネガティブなことなので、ほぼ毎日バイトをしながらだと勉強に専念している実家暮らしの方々には勝てんよ…と嘯いていた。今思えばこの考え方は非常によろしくなかったように思う。人と違う負担を背負っているから多少ダメでもしょうがないという言い訳を用意する、あるいは自分で限界を低くしてしまう考え方だからだ。
 結果、二年次からは文学科英文学専攻ということになり、これも以降の自分の人生に大きく影響することになった。

 強がりでなく、英文でよかった。人生どう転ぶか本当にわからない。

 

 大学一年を振り返るとこんなところだろうか。二年次の前半も専門科目の授業の占める割合がちょっと増えたくらいで概ね同じようなものだった。授業、バイト、合間に仲良し男子4人組で遊び。一年次ではとりあえず十分と思われる単位を取得。何でもないことのようで、仕送りナシでこれを維持できるのは親元で暮らしている時からすれば大きな成長と思えた。
 成人もしたし、ようやく大人になってきたかな。

 人と違うことをしたがる、バイク、英文学専攻、そして新歓委員として新一年生を迎えたときの交流会で私の名札にあった「流れのバーテン」の文字。

 

  今の自分にまで連綿とつながる大人としての自分の原型は、この大学時代の前半に作られたと言えるだろう。

 その原型が強化されるとともに、生活のためだけに関わっていたパチンコが退場、代わりに「お酒の仕事」が入ってくるのが大学生活の後半。

 次回へつづく。