バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

アイランズ⑤ タリスカー蒸留所

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Talisker タリスカー

エリア: スカイ島
創設年: 1830年
所有者: ディアジオ社
仕込み水: 背後の丘に点在する泉

 ハイランドパークと並び、アイランズと言えばタリスカーという方も多いのではないでしょうか。「舌の上で爆発するような」「胡椒の風味」といった評価はとても有名です。

 そんなタリスカーは1830年、エイグ島出身のマッカスキル兄弟が建てたもので、タリスカーとは当時兄弟が住んでいた家の名前です。この家はスカイ島の領主マクロード家の持ち家で、1770年頃には文豪サミュエル・ジョンソンが宿泊した家とも知られています。ジョンソンは初めて英語の辞書を編纂した人物で、「ウイスキー」という言葉を辞書に登場させたもの彼であったと言われています。それから約60年後に蒸留所ができたというわけです。そのタリスカーという名はゲール語とノース語(ヴァイキングの言語)の両方に起源があり、「傾いた大岩」あるいは「斜面上の大岩」の意味があるそうです。

 珍しい特色として、初留釜のラインアームが2度U字に曲げられている点と、ファーストフィルのシェリー樽やバーボン樽を使うことなく、2回目以降の樽を使うということがあります。

 ラインアームを2度曲げることで、内部で冷やされた留液が細いパイプで蒸留釜本体に還流し、再度蒸留されるためパワフルな味わいが生まれると言われています。

 またファーストフィルの樽(=シェリーやバーボンを熟成させた後なにも熟成させていない樽)を用いないことで、樽から必要以上の成分が抽出されないようにしています。

 

 近年ではその胡椒の風味を生かして、ハイボールを作った後に胡椒を振りかける、という飲み方もされるようになってきました。手軽なので非常におすすめです。

 

参考文献