バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

アイラ⑤ ラフロイグ蒸留所

f:id:vagrantbartender:20181220031130j:plain

 Laphroaig ラフロイグ

エリア: アイラ島
創設年: 1815年
所有者: ビームサントリー社
仕込み水: キルブライド湖

f:id:vagrantbartender:20181221023228g:plain


アイラモルトといえばこれを真っ先に思い浮かべる人も多いでしょう。

 味や香りを評する時に、「正露丸」「ヨードチンキ」などがもはや定型文のようになっていて、もちろん好みが真っ二つに分かれます。なかなか散々な言われようですが、好きな方はそんなところも含めて好きなのだと思われます。

 その一方でチャールズ皇太子(称号:Prince of Wales プリンス・オブ・ウェールズ)の御用達というブランドもあります。アイラモルトで唯一の英国王室御用達です。

f:id:vagrantbartender:20181222114854g:plain

ロゴの上部にあるエンブレムが、Prince of Walesの紋章です。

f:id:vagrantbartender:20181222115118p:plain

さて、ゲール語で「広い入江の美しい窪地」という意味のあるラフロイグ蒸留所は、1815年にドナルド・ジョンストン、アレックス・ジョンストンの兄弟によって建てられました。

 ラフロイグの歴史に欠かすことのできないのが1950〜70年代にかけてベッシー・ウイリアムソンという女性。スコッチの歴史上はじめての女性の所長で「ラフロイグ中興の祖」「ラフロイグのファーストレディ」として人々に慕われました。

  ベッシーはもともと当時の経営者であったイアン・ハンターの臨時私設秘書としてアイラ島にやってきましたが、イアンにその才能を見出されてその後継者となり、ラフロイグの拡張と近代化に尽力しました。今日のラフロイグの名声はベッシーに負うところが大きいと言われています。

f:id:vagrantbartender:20181224110546j:plain

彼女の死後ひゃジョンストン社、アライドディスティラリーズ社に経営権が移り、現在はビーム・サントリー社の傘下となっています。

 

 ラフロイグは今でもフロアモルティングを行なっている蒸留所のひとつで、大麦は本土産のオクスブリッジという種類ですが、独自のピートボグ(ピートを採掘する湿地)から切り出したピートを使って麦芽を乾燥させます。このピートボグが海に近いところにあり、ヘザーや苔だけでなく海藻なども混入していて、それがラフロイグ独自の風味を産む原因になっていると言われています。

 

参考文献