バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

スペイサイド ㊻ タムドゥー蒸留所

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Tamdhu タムドゥー

エリア: スペイサイド スペイ川中・下流域
創設年: 1897年
所有者: エドリントン・グループ社
仕込み水: 蒸留所下の泉

 

 ゲール語で「黒い子丘」を.意味するタムドゥー蒸留所は1897年、エルギンの銀行家であるウイリアム・グラント(グレンフィディックの創業者と同姓同名の別人)によって創業されました。

 タムドゥーで特徴的なのは「サラディン式」と言われる製麦法が現在でも使用されていることです。サラディン式は伝統的なフロアモルティング(完全に人力、スコップで床に敷いた大麦を攪拌)とドラム式モルティング(ドラム式乾燥機みたいな方法)との中間的製法で、19世紀後半にサラディンというフランス人によって考案されました。

 大きい部屋の床を四角に区切り(サラディンボックスと呼ばれる)、そこに大麦を入れて下から空気を送って攪拌する方式で、旧来の方式よりも大幅に効率が上がり、経済的でもありました。そのためいくつかの蒸留所にも採用されましたが現在でも続けているのはこのタムドゥーのみとなっています。

 タムドゥーで製麦された大麦麦芽は自身の蒸留所のみならず、同じエドリントン・グループのグレンロセスやマッカランにも供給されています。

 造られたウイスキーはカティサークやフェイマスグラウスなどのブレンデッドウイスキーの原酒となるほか、年数表記なしのシングルモルトも出回っています。

 

参考文献