バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

スペイサイド ㉓ アルタベーン蒸留所

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Allt-A-Bhainne アルタベーン

エリア: スペイサイド ダフタウン地区
創設年: 1975年
所有者: ペルノ・リカール社
仕込み水: ベンリネス山中腹の13の泉

 

 確かに正解を言われればそうだろうとも思えますが、初見では絶対に読めない難読蒸留所シリーズですね。そしてこちらは私も飲んだことがありません。スペイサイドのほとんどのシングルモルトの現行旗艦商品は余程レアなものでない限り、自分のお店や他所のバー、試飲会等で飲んだ経験がありますが、これは「余程レアなもの」のひとつです。

 さてそのアルタベーンは1975年にカナダのシーグラム社がオープンさせました。アルタベーンとはゲール語で「ミルク色をした小川」の意で、蒸留所の横をアルタベーン川が流れています。農夫たちが乳搾りをした後の桶をこの川で洗っていたためそう呼ばれたとのことですが、仕込み水はこの川ではなく、ベンリネス山の泉の水を利用しています。

 他の1970年代に建てられた比較的新しい蒸留所同様、当時の最新設備が導入されましたが、建物のデザインはパゴタ屋根を用いるなど伝統的な外観も重視されています。

 原酒の殆どはシーバス・リーガルのブレンドに使われ、前述のようにシングルモルトとしての販売はほぼ皆無です。

 そのためもあってかアルタベーンには熟成庫がなく、樽詰めされた原酒は全てキースにあるシーバス社の集中熟成庫に運ばれます。

 

参考文献