バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

スペイサイド ㉒ スペイバーン蒸留所

f:id:vagrantbartender:20180824111944j:plain

Speyburn スペイバーン

エリア: スペイサイド ローゼス地区
創設年: 1897年
所有者: タイ・ビバレッジ社(インバーハウス社)
仕込み水: グランティ川、バーチフィールド川

 

f:id:vagrantbartender:20180824112518j:plain

 スペイバーン蒸留所は1897年にジョン・ホプキンス社の子会社により建てられました。設計は当時の蒸留所を数多く手がけたチャールズ・ドイグですが、このスペイバーンはその中でも傑作と言われており、建物自体はもちろんのこと、風景との調和も高い評価を得ています。

 ところがスペイバーンのある土地は昔は処刑場だった場所らしく、職人は夜間勤務を嫌がったといいます。今でもローゼスの町の人々はスペイバーンと呼ぶよりも“the gibbet”(ジベット、絞首台または吊り籠という拷問器具)と呼ぶことが多いそうです。

 美しい姿とは裏腹に、あまり好ましくない俗称が残ってしまっているようです。

 1897年の創業ではありますが、最初の蒸溜を始めたのは12月の最終週。これはその年がヴィクトリア女王の在位60周年(Diamond jubilee)にあたる年であったため、どうにか間に合わせようとまだ雪が入り込む未完成の建屋の中で作業をした結果どうにか滑り込みで1897年蒸溜を名乗れるウイスキーをわずか一樽分だけ仕込むことができたという逸話が残っています。

 その後DCL社の一員となりますが、1991年にインバーハウス社(親会社はタイ・ビバレッジ社)に売却され、現在も同社の所有となっています。

 

参考文献