バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

スペイサイド ⑲ グレングラント蒸留所

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Glen Grant グレングラント

エリア: スペイサイド ローゼス地区
創設年: 1840年
所有者: カンパリ社
仕込み水: グレングラント川

 さてここからはローゼス地区です。

 グレングラント蒸留所は1840年にジェームズ・グラント、ジョン・グラントの兄弟によって建てられました。ジェームズはエルギンの政治家で、スペイサイドに鉄道を敷設することに尽力したことでも知られています。ジョンはアベラワー蒸留所で学んだ技術者です。兄ジェームズが外交や政治を担当し、弟ジョンが現場で製造をするという、バランスの取れた役割分担であったようです。

 グレングラントの特徴は何といってもイタリアでの圧倒的なシェア。イタリアでシングルモルトといえばグレングラントというほどです。そしてスコットランド以外で売られた最初のウイスキーでもあります。それにはやはり、ジェームズの敷設した鉄道が大活躍をし、グレングラント以外のスペイサイド の蒸留所のウイスキーも南部に大量輸送されることが可能となりました。

 1952年にザ・グレンリベットと合併し、さらに1972年にはロングモーンとも合併しますが、1978年にカナダのシーグラム社によって買収され、2001年にペルノ・リカールの所有となります。現在ペルノ・リカール社の傘下の蒸留所は大体シーグラム→ペルノ・リカールという道筋を辿っているのですが、グレングラントはさらに2006年にイタリアのカンパリ社に買収されています。イタリアNo.1のウイスキーであることは大きな要因であったようです。

参考文献