バーとお酒の入門講座

バー初心者の方を対象に、バーならではのマナーや楽しみ方、お酒に関する基本や雑学、豆知識を書いていきたいと思います。バーに興味はあるけれど、何だか最初の一歩が踏み出せない、そういう方の一助になれば幸いです。

スペイサイド⑪ ローズアイル蒸留所

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Roseisle ローズアイル

エリア: スペイサイド エルギン地区
創設年: 2009年
所有者: ディアジオ社
仕込み水: 非公開

 

 これまで紹介してきた蒸留所とは一線を画す2009年新設の蒸留所。業界最大手のディアジオ社がその技術的・資金的リソースを惜しみなく投入して作られた「メガ蒸留所」、それがローズアイルです。生産量は建設当時ではトップの年間1250万リットル。それまでトップだったグレンフィディックを大幅に抜かした形でした(2018年8月現在では、2018年5月にオープンした新マッカラン蒸留所をはじめ1500万リットルクラスがちらほら出てきています・・・うーん日本の蒸留所も見習って欲しいが無理か!!)

 この蒸留所の特色はなんといっても最新鋭の設備。熟練の職人の手作業ではなく非常に清潔で洗練された空間の中で、少人数の技師によるコンピュータ管理がなされています。

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 蒸留所特有の少し寂れた感じとか、微生物の影響で燻んだ木材とか、見当たりません。情緒無用・大量生産のザ・工場。これでジョニーウォーカーの原酒となるモルトをガンガンつくっているというわけです。見学も一部の関係者の除いて一般客はお断りのようです。

 もともとは同地にローズアイル製麦所があり、その敷地内に作られましたが現在のところ全てブレンデッドウイスキーの原酒となり、シングルモルトとしてのリリースは予定されていません。その理由としては、新たにウイスキーを消費するようになったインドや中国といった「新興国」ではブレンデッドウイスキーの需要が非常に高いということと、一つの蒸留所でさまざまな原酒を作り変えてそれをブレンドすることで味に深みを持たせたり商品のバリエーションを豊かにするジャパニーズウイスキーの影響を受けたからとも言われています。

 とはいえ、まだ10年足らずの蒸留所。2020年くらいにシングルモルト出さないかな?などと密かに期待していたりします・・・。